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Posted by みやchan運営事務局 at

七伝と間蔵について。南北経驗醫方大成・病証論 (付)

2012年03月09日

⑥ 【 七伝と間蔵について。】



(付)井上恵理先生の「病証論」臨床質問 〔 臨床問答集 〕

山口一誠の分類考察

ゆっくり堂鍼灸院でも、
 来院される患者さんの、病証・腹証・脉証が一致している時は、治療経過は支障なく進みます。
が、病証・腹証・脉証が一致しない時は、困ってしまいます。
また、慢性病の方の場合は、治療経過と共に、その証が変化していきます。
そんな時、この古典理論を理解していると、
その「証」が変化する時、
良い変化と悪い変化を見極めるのに役立ちます。

南北経驗醫方大成 による 病証論 井上恵理 先生 講義録

(付)井上恵理先生の「病証論」臨床質問

 P160上段1行目からP160下段後ろ4行目より。

 【 七伝と間蔵について。】の臨床問答集が参考になると思います。

『七伝の者は死し、間蔵の者は生きる』という言葉が有ります。

 【 径絡治療で証決定が変化する、良い変化と悪い変化について考えます。】

本文より抜粋・・・・

(質問)

主証変更をする時の脉証と病症について。

「医道の日本」昭和39年4月号に井上先生と岡部先生の対談の

中で、初めの主証が肝虚証で、2~3回治療して肺虚に成り、

さらに続けると腎虚になったという事で、

この主証が変わる時は、

もちろん脉証が主に成ると思うのですが、

この場合、脉証と脉証に伴う病症も主証と共に伴って行くのか・・・?。


(井上恵理先生の答え。):

これは伴って行くはずです。

伴って行かまなくては変化に成らない訳です。

頭が痛いとか、背中が張るとか、これらは全て症状ですね。

症状は、必ずしも証ではない場合が多いが、

証に対しての治療が脉診的〔経絡〕治療です。

そこで証の治療を行っていると症状の変化が有る訳です。

変化の仕方ですが、これは私〔井上恵理先生〕の体験上で、

― 難経〔五十三難〕の中に

『七伝の者は死し、間蔵の者は生きる』という言葉が有ります。

間蔵と七伝の違いは、例えば〔主証が〕肺から始まると肺肝脾腎心と伝わるのが七伝です。

相剋的に伝変する。

ただそれが一伝に来るか二伝に来るかは解らない訳です。

しかし、七伝に変化しているという事は、悪い結果を及ぼすと言って間違いない訳です。

 ところが間臓に伝わる者は七伝の肺肝脾腎心の伝変を肺から肝を飛び越えて脾に行く事です。

間に蔵をおいて伝わる事で、即ち親に伝わる物です。

肺脾心肝腎と伝わって行くのが間蔵に伝わる物です。

そうすると病気を良くする方法はこの反対に行くという事です。

例えば、〔七伝の〕肺から肝に行く〔相剋〕は悪く、肝から肺に行く〔相侮〕は良い。

また、〔間蔵の〕肺(子)から脾(母)に行くのは悪く、肺(母)から腎(子)に行くのは良い。

 所謂〔経絡治療をして〕相剋の逆〔相侮〕に行くのと、

相生の子に伝わるのは良い、症状が良くなると言う事です。

 この患者は、もともと腎虚の体質です。― 

〔症状は〕痔出血、脱肛、戦争で右の耳をやられ、

慢性の中耳炎、耳膿、聴覚無く、耳鳴の症状が有った。

始め肝虚で治療したら肺虚に成る。

これは相剋の反対に伝わって来た。

今度は相生の親(母)に伝わる物が子に伝わって来た、腎虚伝わって来た。

腎虚になった時、脉と症が一致して来た、痔出血、耳膿、これは腎虚の症状である。

肺虚が腎虚になった時、初めて病気が良く成って来ているのです。

こうゆう意味から言うと、

現在の病状と証が一致している場合は非常に治りやすいと言うことです。

病状と脉証が一致しない場合は、脉を変えて行く。

症状は変える事が出来ないから、

脉証を変えて行く、その証にもって行けば結局良くなると思います。 ―


参考文献:

 難経五十三難についてそれぞれ述べられています、参照されたし。。

経絡鍼療(461号)平成21年2月号。P12- 古典講義=「難経」講義(37)井上恵理(講師)。

― 経絡鍼療(461号)P15- 

 病証的に診て我々が前の治療のカルテをよく観察してみると、

その病気のよし悪しが判る。

例えば、

熱が出ると皮膚が枯燥する。

皮膚枯燥すればそこにまた邪が再び起こって、

肝に病気を伝えると言うのは悪いんです。

熱が出たら汗がでなくちゃいけない。

そう言うものならば間蔵(脾)に伝わるものでもいいと。

だから

七伝に伝わるものは悪い、

相生に伝わるものは即ち生きるのだと考えればいいと思います。

― 治療家は臨床的にものを考える事が一番大事である。―


「難経の臨床考察」福島弘道(著)・p123-


「難経の研究」本間祥白(著)・井上恵理(校閲)p206- 「難経 五十三難」

『七伝の者は死し、間蔵の者は生くとは何んの謂ぞや。』の解説・・・

 ― 病の伝変に七伝、間蔵と言う仕方があるが、

この二つは予後に良、不良がある。

七伝の者は不良で死し、

間蔵の者は比較的良好で病んでも生きるとされている。―


本間祥白先生の図形をアレンジしゆっくり堂的に作りました。


図: 七伝の相剋関係図



図: 間蔵図




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ご意見・間違いの指摘・などを、

当院へお送りくだされば幸いです。

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のびのびと希望を持って、ゆっくり行こうよ。♪
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isseiちゃんヨリ・・・

2012.3.9-・金曜日・・

 

Posted by やまちゃん at 11:03 | Comments(0) | 南北経驗醫方大成・病証論