夏は冷えたビールが美味い季節です。

2016年07月14日

夏は冷えたビールが美味い季節です。

夏は冷えたビールが美味い季節です。
カキ氷も良いですね。
でも、冷たい飲食物の飲み過ぎ食べ過ぎには注意しましょう。
今日はい脾胃のお話をします。
その後に私の尊敬する井上恵理先生の講義解説文を掲載しています。
お読み頂ければ幸いです。

以下、少し長くなりますが解説します。


南北経驗醫方大成、第十六、脾胃の解説文

人間の脾胃について、東洋医学の解説をいたします。

「脾と胃」は飲食物を受け入れ消化吸収する所です。

東洋医学では「脾」を次の様に位置ずけています。
「脾」は木火土金水の五行論のなかで、「土」になります。
「土」の性質は木火土金水の五行の中に総べて存在する関係になっています。
自然環境を例にとれば、
土と水の関係は、土に程よく水分が含まれることで、砂漠に成らず作物を育てる良い土壌となっています。
また、川があるのは土手があるからです。水が保たれるのは土によって生じるからです。
また、金は土より生じます。土をかきわけた所に金属があります。
火が燃えるのは土中にある化石燃料があるからです。
木は土が無かったら育たないのです。
全て土の恩恵に与っています。、土は母なりという事です。
そして、五行論では五臓の肝心脾肺腎と五行は肝木・心火・脾土・肺金・腎水と一体のものです。
よって、土を含まない臓器は無いという事です。

春夏秋冬の終いの十八日間が土用で、
夏の土用はうなぎを食べるので知っていますが、
冬の土用、春の土用、秋の上用と、土用は四季に有るのです。

万物は全て土が無ければ生じません。
万物は土の上に立っています。

土は動かず静かな存在です。

脾の正常な脉状は、沈脉で細く緩やかなのが良いです。

脾が病に起こされた時の脉状は、浮脉、緊脉、洪脉、数脉に変化しており、脾の病脉と診断します。

脾胃の治療法は、劇薬等を用いてはいけません。
いわゆる平和の薬を用います。

また、脾胃が正常に働いていれば空腹感、満腹感が解(わか)るものです。
解らないのは脾胃が異常な時です。

脾胃が病に陥いら無い為には、冷たい物を食べたり、冷水や冷えたビール・冷酒を飲むことを謹むことです。

また、脾胃が病に陥いら無い為には、寒さ暑さに侵されないようにしなければなりません。。

そして、脾胃が病になる根本原因は、内因である七情、喜怒憂思悲恐驚の乱れから起きています。

脾胃が病に陥いら無い条件は空腹感、満腹感が正常に働いている場合です。
それは、内因の感情に乱れが無く、冷たい飲食物を過食しない時です。
そのことで、気血は精神も肉体も自然に充実して、諸々の病、百病は生じません。

脾胃が病に陥いる原因を改めて強調します。
生物、冷たい物を過食したれ、暑い時に汗を流し、寒い時に薄着する、そういう事は理にかなっていません。
あるいは、外因である六淫の邪、寒・暑・湿・燥・火の六種外邪や、内因である七情、喜怒憂思悲恐驚の乱れに相互に侵されると、
嘔吐、下痢、咳や息切れ、腹が張り、体が張り、変じていろんな脾胃の病気の症状を生じます。

脾胃の病気を治療するためにはこれまで縷々述べたことを参考にして処置してください。。
また、
これらの事は脾胃の病気を起こさない養生法になります。・


以上、南北経驗醫方大成、第十六、脾胃の解説を終わります。

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【井上恵理先生の南北経驗醫方大成、脾胃の講義解説より】〈消化と吸収〉p118

剋化の意味を消化、吸収と私は解説しましたが、
今の人達は消化のいい物、慈養のつく物を食物の主要と考えていますが、
最も大事なのは消化して、それを吸収することです。
ところが薬物治療では、消化する薬はあっても吸収する薬はないのです。
胃が丈夫になるといつて売っている薬はほとんど消化剤です。
吸収させるという事は、我々が栄養を取る為の最も必要な条件です。
消化は大体、機械的消化作用と化学的消化作用による。
唾液、胃液、膵液、胆汁によって消化するのは化学的作用、
胃の嬬動とか腸の嬬動とかは機械的作用、
だから消化のいい物を食べろとか、運動しろとかは消化の助けにはなるが、
吸収の助けにはならないのです。
それでは吸収の薬があるかといえば、これは無い。
だから胃の病気は今もって治らないのです。
過去においては胃の病気といえば食べ物のせいにされた物です。
ところが今は、精神作用、頭を使い過ぎた為の神経性胃炎が七五%以上あるというのです。
積聚(しゃくじゅう)は内因に因ると言ったのはそれです。
胃潰瘍など全部、内因に依った神経性胃炎に因っている物で、
それを消化剤だけ与えているのでは治りっこないのです。
胃が消化しないからと、消化剤を与えるのは、商売が不振だから借金する様なものです。
借金した時はうまくいくが、返せないので又借金しなければならない。
丁度、胃の悪い人が消化剤を飲んでいるのと同じで、終いにはどうする事も出来ず破産してしまう。
人間は破産したらあの世行きです。
そういう事をあえてしているのです。
胃の病気というのは、一番先に薬がいく所で、
一番先にいく所が治せないのだから、他が治せる訳がないのです。
何故かというと、胃潰瘍は酸が多くなった為で、
消化剤を与えると中和じ片づくが、胃壁は治っていない。
そういう意味で、吸収出来るようにする事が問題になるのです。
吸収出来なかったのは内因があったからです。
その人の精神状態がおかしいからで、
それは体が不調和だから下らない事を心配するのです。
みなさんも何か考えて寝られない事があると思います。
後で考えるとつまらない事です。
寝ている時は一番幸福な時、
あの一番幸福な時を苦労するのだから、これはもつたいない話です。
そういう意味において、全ての病気が内因で起こるという
「内因なければ外邪入らず」の東洋医学の考え方は、
最も正しい一つの医学というより、
我々の修養の道ではないかと思います。
修養や宗教は全てここに通じる。
無我に成るという事で、つまらない事は考えない、
それを突き詰めると我とは何ぞや、
我とは何にもならないものです。
世界地図を広げてどこにいるか探して下さい。
たいてい自分がいかに下らないか解る物です。
我々が生きるのは、たかだか五十〜六十年です。
酒を飲むのも、タバコを吸うのもいいのです、
愉快であれば。
やけ酒がよくない、仕事に疲れたから一杯飲まなければ眠れないのは病気です。
酒でごまかし益々病気を強くするのですが、
愉快に飲んで愚痴を治めていけば、酒は重宝で胃の薬を飲むよりよっぽど良いのです。
このように消化の事は考えても吸収の事は解らないのですが、
東洋医学では、五臓の調和、経絡の調和によつて吸収の状態が良くなるという事です。
食い物もたくさん食べたから丈夫でなく、
自分の消化するだけの物を食べ、
使うだけの気力を補えば、体は消耗しないのです。
無論、消耗するのに食べないのも悪いが、
消耗しないのに食べ過ぎは尚悪い。
だから金は使うだけ貯めればいい、取りもしないで使うのはだめです。
使わない金なんか貯めるのは尚悪い、
あんな物を貯めるから却って内傷を起こしてしまうのです。
どちらも良くないので、
現代の社会をよく考えて患者を扱うことです。
体を使わない人間が食い過ぎて、金かけて病気をしている。
頭使うなら、まずい物を食べて早く寝る事です。
それは易しい様で難しい。
現在は頭を使う人ほどおいしい物を食べ、労働者は、まずい物を食べよく寝ている。
世の中どちらも病気に成る様に成っている。
そういう所に我々の医学の考え方があてはまるのだから、
患者を指導してやる事が必要なのです。
それが出来ない人は一週間に一回きてもらう。
本人ができない事をやるのです。
そうすれば患者が増える事はまちがいないのです。
しかし病気に成っていると驚かしてはだめです。
益々病気が悪くなるので、少し驚かして治療する。
それは本人の為になり、自分の為にもなるのです。

以上。

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病気が治らない理由。
仕事のやり過ぎ、遊び過ぎ、憂い思い過ぎ、房事過多の人、
養生しない人は病気は治らないと諦めた方が良いと思います。。
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ゆっくり堂鍼灸院HPには、
「第十六、脾胃」の詳細解説 【井上恵理先生の講義解説】を掲載ています。
東洋医学の臨床に役立つお話が山盛です。

詳しくはHPをリンクしてご覧頂ければ幸いです。
http://yukkurido.jp/keiro/bkb/mk/c336/


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