☆ 鍉鍼について考察する ☆
2010年01月16日

鍉鍼について考察する。
最近、鍉鍼での施術が増えてきました。
家庭内のストレスから肩凝り腰痛の改善で、ご来院いただいた方、何度か施術をしていますので、いつもどうり本治法に銀鍼を穴所に接触した瞬間、全身がガタガタと震えだしました。
そこで、刺さない鍼「鍉鍼」で施術を行い身体も気分も落ち着きました。
気の病や肺経の弁証が立った時は、勤めて「鍉鍼」での手技が有効なようです。
また、お客様にも、頭痛、肩凝りなどは、自己治療として、
「人指し指」での指圧(鍉鍼の応用)を提案しています。・・・手当てですね。
将来は、刺さない鍼の時代も来るようですので、
鍉鍼についての実践と考察の必要性を感じています。
この辺のところから、古典における鍉鍼について述べてみます。
(黄帝内経霊枢訳注 著者:家本誠一先生を参考に)
霊枢 九鍼論 第七十八
第1章 第3節 (鍉鍼の長さと鍼の特徴)
原文:
三曰鍉鍼
取法於黍粟之鋭
長三寸半
主按脉取氣、令邪出
くんどく訓読:
三にいわく曰 ていしん鍉鍼は、
法 を於 ショゾク黍粟(きびあわ)の之のぎ鋭に取る(鍉鍼の鍼先は黍粟の粒のように丸くなっている)
長さは三寸半(漢代の1寸は2.3センチメートル糎よって、2.3×3.5=8.05cm)
みゃく脉をあん按じてせいき氣を とりもどし取(呼び)じゃき邪を出令(追い出す)ことをつかさ主る
第1章 第2節 (鍉鍼の長さと鍼の特徴)
原文:
三者人也.
人之所以成生者血脉也.
故爲之治鍼.
必大其身而員其末.
令可以按脉勿陷.
以致其氣.
令邪氣獨出.
訓訳文:
三者人也. (第3の鍼(鍉鍼)は人を基準とする)
人之所以成生者血脉也(人が生育するために必要な器官は血液、血管である)
故爲之治鍼. (ゆえにこれを治す鍼(鍉鍼)は)
必大其身而員其末. (鍼柄を太くして鍼先を円形にする)
令可以按脉勿陷. (これで血脉を按じる。この際、脉を陥没させたり傷つけてはならない)
以致其氣. (そして、精気を賦活し気血の流れを整えるのである)
令邪氣獨出. (また、邪気だけを体内より排除させること)
ゆっくり堂 鍼灸院
http://you-sinkyu.ddo.jp/
薬種商・鍼灸師: 山口一誠