難経七十六難
2012年04月07日
難経 ブログ勉強会
難経 第七十六難

『難経』を学ぶ事で、
現代鍼灸の論理的理解と実践臨床・手技に生かすコーナーです。
経絡鍼灸の個人的勉強会ではありますが、
経絡鍼灸師の学友ならびに先輩諸先生方の
ご意見・間違いの指摘・などを、
当院へお送りくだされば幸いです。
メール : yukkurido@ybb.ne.jp
ゆっくり堂 鍼灸院 鍼灸師:山口一誠
難経ブログ勉強会では、次の文献を参考にしています。
①経絡鍼療 古典講義 『難経』講義 井上恵理 先生 講義録
②「難経の臨床考察」福島弘道(著)・
③「難経の研究」本間祥白(著)・井上恵理(校閲)
今回は経絡鍼療494号(平成23年12月号)
古典講義 『難経』講義 井上恵理先生 講義録 より。
井上恵理 先生の解説を
「補法」「瀉法」「まとめ」の各コーナーに分類してみました。
はじめに、七十六難の原文と井上恵理 先生の訳を載せますね。
:::::
(原文)七十六難曰.
何謂補瀉.當補之時.何所取氣.
當瀉之時.何所置氣.
然.當補之時.從衞取氣.
當瀉之時.從榮置氣.
其陽氣不足.陰氣有餘.
當先補其陽.而後瀉其陰.
陰氣不足.陽氣有餘.
當先補其陰.而後瀉其陽.
榮衞通行.此其要也.
ーーーーーーーーーー
井上恵理 先生の訳:
七十六の難に曰(いわく)、
何をか補瀉と謂(い)う、
當(まさ)に補うべきの時。
何(いず)れの所より気を取り、
當瀉すべきの時、何れの所に置くや。
然るなり、
當に補うの時は衞(え)より気を収(おさ)める、
當に之(これ)を瀉する時は榮(えい)より気を置く。
其の陽氣不足、陰氣有余は、
當に先づ其の陽を補って、
しかして後に瀉すべし。
陰氣不足、陽氣有余は、當に先づ其の陰を補って、
しかして後に其の陽を瀉すべし、
榮衞運行す、此れ其の要なり。
ーーーーーーーーーーーー
七十六難・井上恵理 先生の解説を
「補法」「瀉法」「まとめ」の各コーナーに分類する。
「補法」コーナー
補法の手技は衛気(えき)である所の気を補うものです。
そして、衛(え)という気は脉外にあります。
衛気と言うのは「栄血」の周りにあり、
〔護衛し〕ているんだと考えていいと思います。
ですから、
補うと言う時には経脉の表面(表皮)にある部分・浮いている部分、
これを「陽氣」と言っていますから、そこを補うのです。
-補法と言う鍼は経脉のどこへでも補う事が出来る。
無論、経穴を離れてと言う意味ではない。
経穴がある所で言えば浅くても補法は出来る。
-私達が今到達している〔経絡臨床理論で〕は、
「衛気」は、目や手で探り得ない、
所謂ものとしてみることの出来ない部分だと考えればいい。
-「気」を整えると言う補法のツボと言うものは、
凡(おおよ)そ、ものとして見ることが出来ない所が多い。
手足の陰経の五行穴と言う所には余り圧痛とかは出ない。
-経渠・列欠・尺沢など、
こうゆうツボは圧痛も何もない所でありながら、
我々が治療をすると脉が整うと言う所になる。
これは気を補ったからです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「瀉法」コーナー
瀉すと言うのは栄血を瀉すのだと。-
栄血は脉中を通っている。
-栄血は血管の中と考えてもいいが、
いわゆる深い中心部(経絡の中心部)と考えればいい。
瀉すると言う時にはなるたけ中心部に刺さなくてはいけない。
瀉法の場合にはものとして取る。
「栄血」は有形的なもの、
目で見る事も手で探る事も出来る。
それ故に瀉法と言う鍼をする場合は、
必ずそこには圧痛とか硬結たか、
何かものとしてある所に刺すべきなんです。
-お灸は、栄血、即ち気血の「血」に対する治療です。
だから、
お灸をやるなら、圧痛点を探って遣った方がいい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「まとめ」コーナー
七十六の難のポイントは、
鍼灸の「補法」と「瀉法」について述べられている。
何を補瀉と言うかの解説である。
當(まさ)に補うべきの時。
何(いず)れの所から気を取ればいいのか?
言葉の意味:
「気を取る」と言うのは「その気の不足を加えて補う」意味である。
當に瀉すべきの時、
何れの所に置くや。とは、
その気を瀉して捨て置くと言う意味の「置く」です。?
「補う時には衛を取れ・瀉する時には栄を取れ」
と言う意味は、
ものとしてある所と、無い所という意味にも取れると思います。
陰気実して陽気虚している場合には、
その陽を補ってから陰を瀉せ。瀉法を後にしろと。
陰気不足、陽気有余はまず陰を補ってから陽を瀉せと。
何れも瀉法を後からやれという事です。
こうすれば、
榮衞は正しく運行する。
これが、
補法と瀉法の要(かなめ)である。。と・・・
こんな感じに分類しました。
まだ、私の臨床実践が充分ではありませんので、
井上先生の講義の考察までは出来ません。
何時の日か・・・
:::::
経絡鍼灸師の学友ならびに先輩諸先生方の
ご意見・間違いの指摘・などを、
当院へお送りくだされば幸いです。
メール : yukkurido@ybb.ne.jp
まで。。。。。
☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°
ゆっくり堂 鍼灸院
山口一誠
住所 : 宮崎市天満2-4-26
http://you-sinkyu.ddo.jp/
メール : yukkurido@ybb.ne.jp
電話 : 0985-50-5174
礼節・愛・幸福・・感謝・ケセラセラ・
のびのびと希望を持って、ゆっくり行こうよ。♪
☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°
isseiちゃんヨリ・・・
2012.4.7 - 土曜日・・
☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°
難経 第七十六難

『難経』を学ぶ事で、
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①経絡鍼療 古典講義 『難経』講義 井上恵理 先生 講義録
②「難経の臨床考察」福島弘道(著)・
③「難経の研究」本間祥白(著)・井上恵理(校閲)
今回は経絡鍼療494号(平成23年12月号)
古典講義 『難経』講義 井上恵理先生 講義録 より。
井上恵理 先生の解説を
「補法」「瀉法」「まとめ」の各コーナーに分類してみました。
はじめに、七十六難の原文と井上恵理 先生の訳を載せますね。
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(原文)七十六難曰.
何謂補瀉.當補之時.何所取氣.
當瀉之時.何所置氣.
然.當補之時.從衞取氣.
當瀉之時.從榮置氣.
其陽氣不足.陰氣有餘.
當先補其陽.而後瀉其陰.
陰氣不足.陽氣有餘.
當先補其陰.而後瀉其陽.
榮衞通行.此其要也.
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井上恵理 先生の訳:
七十六の難に曰(いわく)、
何をか補瀉と謂(い)う、
當(まさ)に補うべきの時。
何(いず)れの所より気を取り、
當瀉すべきの時、何れの所に置くや。
然るなり、
當に補うの時は衞(え)より気を収(おさ)める、
當に之(これ)を瀉する時は榮(えい)より気を置く。
其の陽氣不足、陰氣有余は、
當に先づ其の陽を補って、
しかして後に瀉すべし。
陰氣不足、陽氣有余は、當に先づ其の陰を補って、
しかして後に其の陽を瀉すべし、
榮衞運行す、此れ其の要なり。
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七十六難・井上恵理 先生の解説を
「補法」「瀉法」「まとめ」の各コーナーに分類する。
「補法」コーナー
補法の手技は衛気(えき)である所の気を補うものです。
そして、衛(え)という気は脉外にあります。
衛気と言うのは「栄血」の周りにあり、
〔護衛し〕ているんだと考えていいと思います。
ですから、
補うと言う時には経脉の表面(表皮)にある部分・浮いている部分、
これを「陽氣」と言っていますから、そこを補うのです。
-補法と言う鍼は経脉のどこへでも補う事が出来る。
無論、経穴を離れてと言う意味ではない。
経穴がある所で言えば浅くても補法は出来る。
-私達が今到達している〔経絡臨床理論で〕は、
「衛気」は、目や手で探り得ない、
所謂ものとしてみることの出来ない部分だと考えればいい。
-「気」を整えると言う補法のツボと言うものは、
凡(おおよ)そ、ものとして見ることが出来ない所が多い。
手足の陰経の五行穴と言う所には余り圧痛とかは出ない。
-経渠・列欠・尺沢など、
こうゆうツボは圧痛も何もない所でありながら、
我々が治療をすると脉が整うと言う所になる。
これは気を補ったからです。
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「瀉法」コーナー
瀉すと言うのは栄血を瀉すのだと。-
栄血は脉中を通っている。
-栄血は血管の中と考えてもいいが、
いわゆる深い中心部(経絡の中心部)と考えればいい。
瀉すると言う時にはなるたけ中心部に刺さなくてはいけない。
瀉法の場合にはものとして取る。
「栄血」は有形的なもの、
目で見る事も手で探る事も出来る。
それ故に瀉法と言う鍼をする場合は、
必ずそこには圧痛とか硬結たか、
何かものとしてある所に刺すべきなんです。
-お灸は、栄血、即ち気血の「血」に対する治療です。
だから、
お灸をやるなら、圧痛点を探って遣った方がいい。
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「まとめ」コーナー
七十六の難のポイントは、
鍼灸の「補法」と「瀉法」について述べられている。
何を補瀉と言うかの解説である。
當(まさ)に補うべきの時。
何(いず)れの所から気を取ればいいのか?
言葉の意味:
「気を取る」と言うのは「その気の不足を加えて補う」意味である。
當に瀉すべきの時、
何れの所に置くや。とは、
その気を瀉して捨て置くと言う意味の「置く」です。?
「補う時には衛を取れ・瀉する時には栄を取れ」
と言う意味は、
ものとしてある所と、無い所という意味にも取れると思います。
陰気実して陽気虚している場合には、
その陽を補ってから陰を瀉せ。瀉法を後にしろと。
陰気不足、陽気有余はまず陰を補ってから陽を瀉せと。
何れも瀉法を後からやれという事です。
こうすれば、
榮衞は正しく運行する。
これが、
補法と瀉法の要(かなめ)である。。と・・・
こんな感じに分類しました。
まだ、私の臨床実践が充分ではありませんので、
井上先生の講義の考察までは出来ません。
何時の日か・・・
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住所 : 宮崎市天満2-4-26
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