☆ 動悸について ☆

2010年02月06日

☆ 動悸について ☆

9、動悸(拍動)について。

① 虚里の動について。
左乳下部において診ます。心尖泊動のことです。
これは、有るが如く無きが如く静かに触れるものを 良候とします。
動悸激しく衣服の上よりも見える如きは悪候です。
その部を軽く按じて激しく触れるものは「気虚の候」です。
このような虚里の動、激しきものは心・肺に急激な病を起こす徴候です。

② 腎間の動悸について。
臍下丹田(腎の診所)の部に静かに手を当てその動悸を観察し、
緩やかにして正しく摶動し和緩を帯びるものを良候と診ます。
また、この部の生気の有無、肌肉の弾力を診て総合的に判断します。
古典に曰く「難経八難」には寸口脉平にして腎間の動悸絶するは死。とあります。
これは、慢性病を長期に患っている患者に診られます。

③ 陰虚火動の動悸について。
小腹より動悸せわしく、大腹に攻め上がり息づかい荒きものは「陰虚火動」の症状です。
これは、脾・腎の虚にして救い難き悪候です。

④ 病邪憎悪の動悸について。
各臓器の診所において、手を跳ね上げる如き動悸を触れるものは病邪憎悪の悪候です。



10、脉証腹証一貫性について。

脉証腹証一貫性のルールは経絡鍼灸の要の一つです。

経絡鍼灸においては、四診で得られた情報を元に診断(証を決定)し治療(鍼灸の施術)をします。

脉証腹証一貫性とは診断と治療が同時に行われるシステムです。

① 脉証腹証一貫性の意味、その1。「脉診と腹診の同一性」
脉診における診断と腹診における診断とが一致している時は、患者の病気が治りやすい条件になります。それぞれの診断が別になる時は難治性の病気です。

② 脉証腹証一貫性の意味、その2。 「治療後即診断」
経絡鍼灸の施術おいては、例えば、一箇所のツボ(穴)に鍼を施術したならば、その後すぐにその施術の良否を検証判断できます。
その検証の部位が脉診部と腹診の診所(診察場所)です。
正しい良い施術を行えたら、脉が整い、正常な腹部に変化して行きます。

これが、脉証腹証一貫性の意味です。


11、難経 第十六難 より。現代腹診の参考として。



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まだまだ完成にはほど遠いけど、

千里の道も一歩から。


ゆっくり堂 鍼灸院
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けいらく鍼灸師やまちゃん。


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