一鍼一創
2011年09月19日
エッセイ集・・ issei ちゃん の 経絡心療

④ 「 経絡治療は一鍼一創 」
インターネットを見て、来院された患者様のことより。
まずは、
診療台の上にに仰向け(仰臥位)に寝てもらいましたが。
もう、緊張で顔はひきつり身体は硬くなり、湿っぽい汗が全身に出ています。
理由を聞きますと、近くの人が針をして、「死んだ」と言う話しを聞いていて、
針を刺されるのは痛いだろうし怖いのですと・・・おっしゃるのです。
それでも、自分の体質を変えて健康になりたい思いで、ここに来ましたとのこと。
私の治療室では、一般的に、
5分ぐらい、待合室兼用の掘り炬燵様式の大きなテーブルに対座してもらい。
患者様の治療の希望(主訴)をお聴きします。
ここでは、患者様に一呼吸ついてもらい、楽な気持ちに成られる事を心掛けています。
鍼灸の予診表を全て書いてもらう時もあれば、治療経過と共にそれを完成させる場合とケースバイケースですね。
いずれにしても、経絡鍼灸の四診法「望聞問切」は患者様が、診療室のドアーを開ける前から、
その立ち振る舞い、お顔の色艶、話し方など総てを受けとめながら進んでいきます。
初診の方の場合、
その方に応じてですが、特に、切診は何の目的でするのかを話しながら進めます。
手足や腹診の診断には接触診を行いますので特にそうです。
足の膝こぞう触れて足先の方に手を滑らせるのですから、
絶対、いきなりはしません。
肌に触れる前に、
ここには胃と脾のツボがあります。ここで胃や脾臓の様子を診ますと、
そして、フクラハギの側面は胆経のラインですとか、内側は、腎、肝、脾、のラインですと話しながら、
そうラインとは五臓六腑のツボをつなぐ経絡鍼灸の業界用語で言うところの「ルチュウ」というですとか、
ここで、この方は鍼は初めてとの事ですので、鍉鍼(刺さない鍼)を使用するのが良いのか?
豪鍼(刺す鍼)でも良いのかを判断します。
そして、豪鍼(刺す鍼)の話しもしますね。
この患者様の場合は、肌の調子も、気分も少し改善しましたので、鍼は豪鍼(刺す鍼)で良いと判断しました。
当然、こういう場合は「肺虚証」が多いですね。
なにをされるのか分からない。針は痛い気持ちと不安で一杯ですので。。。。
右の太淵穴に寸三-1番の銀鍼を経に従いそっと近づけ、気が至るを度として抜鍼する補法を施しました。
ここで、検脉と腹診をしながら、今の刺鍼の感想を伺います。
多数の方が、「 え。。。今、鍼をされたんですか」と問います。
「 ま~・・こんなもんです。」と答えます。
それと、腹診は肝心脾肺腎の見所を説明し、患者様にも治療開始前に自信の手で触ってもらいます。
本治法がある程度進んだ段階で、さあ、お腹のに温かみと艶が出ていますよと言って確認をしてもらいます。
6割ぐらい改善していれば、
「 へー、、鍼だけで、こんなにお腹が良くなるんですね」と言われます。
ここで、体内は37度の時に新陳代謝が上手く行くようになっている話しをします。
ここに来て鍼灸を受けてもらうのは勿論ですが、
日々の生活のなかで、食べ物や着る物に注意が必要です。
くれぐれも、お腹を冷やす食べ物や飲み物、衣服、靴下、冷房、に注意しましょう。
また、パソコン、ゲーム機は肝心脾肺腎の生気を奪いますのでほどほどにしましょう。。
などのお話しをします、
そして、この方の場合い主訴(患者様の治療の希望)とは別に、
副訴として、強度の肩こりがありましたので、
適切な標治法をほどこします。
経絡鍼灸は標治法の局所療法でも気血の調整による改善を一貫して行うものです。
その結果、
この方も、経絡鍼灸で身体が楽になり、気分も良く、お腹も温かくなりました。
また、顔も明るくなり、スッキリされています。
翌日、ご来院頂いた時のお話しです。
今日の朝の目覚めはスッキリでした。 いつもはドヨンとやっと起きるのに嘘みたいです。と・・
そして、便通も久しぶりに有りました。そして、今でも身体がぽかぽかと暖かいです。
また、肩こりをだいぶ取れたのですが。。。。
さあ~ここからが問題です。
左の首筋が、昨日治療を受けて、車で帰宅する間も「だるく痛いかった」ですと。
今日も痛いのです。ヤッパリ鍼が効きすぎたのでしょうかと、お尋ねです。
そうか、ヤッパリあの一鍼に問題ありでした。
首、肩の、ゴム粘土様の硬結に対して、治療において一瞬の判断の甘さがありました。
初心者には特に心して、気の循りを考え浅めの鍼を接触か刺しても1ミリ程度にします。
また、多くは、皮毛や肌の上にツボを求めそこを治療点としますが、
首の部はゴム粘土様の硬結がありましたので、
硬結に2ミリほど刺入し気を巡らし硬結部の邪気を抜き取る手技を施しました。
これがいけなかったのだと思います。
これが、治療過多・誤治に繋がる鍼の副作用ですね。
こうゆう場合、前は、「そうですか?鍼が効きすぎた様ですね。」で済ましていましたが、
今は、先の理由で迷惑をかけましたと素直に謝ります。
それから、その部の痛みを円鍼か、遠隔鍼、子午治療で楽にしてから、
通常の治療を施しています。
誠に、
鍼灸治療は、一鍼一創です。
たった1本の、たった1回の鍼の手技だけでもこれほどの効果と間違いを犯すのですから、
一鍼の効果は人間の体と心に影響するすばらしさと、
なおざりな治療は「ひと鍼」もできないと思います。
それは、
本治法においても、例えば脾虚証からの首の湿疹の方に治療する場合、
太白穴を補う時、正しい姿勢と正しい押手、刺手で脉状に応じた手法で補います。
このとき、脾虚が正実になる脾の気が、大宇宙から少宇宙の患者様の身体に来て、
そのツボをして気の交流がなされます様に祈りながら鍼をします。
そして、一鍼一創の生体の反応を診ます。
また、大腸経の流注の首の湿疹なら、陰経の本治法が上手くいったなら、大腸経に邪が出ますので、
これも、邪の脉状に応じ、瀉すべきは断固として瀉します。
多くは虚性の邪として処置をします。
このときも、大腸経の邪を大宇宙に返し、正実な大腸経の気を少宇宙の患者様の身体に注入します。
そんな気持ちを持って一鍼一創しています。
そのことで、
患者様と術者の快癒力が共鳴して共に喜びを感じます。
終わり。
エッセイ集・・ issei ちゃん の 経絡心療④でした。
参考までに、
柳下 登志夫 先生 経絡治療学原論上巻臨床考察‐基礎・診断編‐
表 題: 臨床考察26: 診察診断 頁:91・平成15年10月 収録 より。
治療は一鍼一創の施実毎の病態の変化に従い、それに適合した鍼灸術を施す。
我々は望聞問切の四診法を用い― 治療は、脉診を中心に、
一鍼一創の施実毎の病態の変化に従って、
それに適合した鍼灸術を進めて行くものである。
経絡治療に於ける診察は「治療方法」を得るために行われるもので、
患者の主訴・愁訴と術者の五感を働かせて得た病体の有り様とを経絡治療の体系に従って処理することによって
断定されるものである。
人の健康は経絡の平らかな働きによって保たれているが、
内傷の乱れから病を生じさせ、あるいは外邪の侵入を許してしまう。
我々は身体の動きの変化を「経絡の変動」として捉える事、
それが診察・診断・証〔治療方法〕を
決定することであり、この経絡の働きを整える目的こそ我々の治療なのである。
また、患者の質問には経絡理論的に納得出来きる答えを用意し、
病状の改善を患者の身体に齎す事である。
以上。
追伸
一日7名の方と、快癒力を共鳴し、
共に壮健の道を歩もうと、思ってる今日この頃です。
ゆっくり堂 鍼灸院
住所 : 宮崎市天満2-4-26
http://you-sinkyu.ddo.jp/
メール : yukkurido@ybb.ne.jp
電話 : 0985-50-5174
山口一誠
2011年9月19日

④ 「 経絡治療は一鍼一創 」
インターネットを見て、来院された患者様のことより。
まずは、
診療台の上にに仰向け(仰臥位)に寝てもらいましたが。
もう、緊張で顔はひきつり身体は硬くなり、湿っぽい汗が全身に出ています。
理由を聞きますと、近くの人が針をして、「死んだ」と言う話しを聞いていて、
針を刺されるのは痛いだろうし怖いのですと・・・おっしゃるのです。
それでも、自分の体質を変えて健康になりたい思いで、ここに来ましたとのこと。
私の治療室では、一般的に、
5分ぐらい、待合室兼用の掘り炬燵様式の大きなテーブルに対座してもらい。
患者様の治療の希望(主訴)をお聴きします。
ここでは、患者様に一呼吸ついてもらい、楽な気持ちに成られる事を心掛けています。
鍼灸の予診表を全て書いてもらう時もあれば、治療経過と共にそれを完成させる場合とケースバイケースですね。
いずれにしても、経絡鍼灸の四診法「望聞問切」は患者様が、診療室のドアーを開ける前から、
その立ち振る舞い、お顔の色艶、話し方など総てを受けとめながら進んでいきます。
初診の方の場合、
その方に応じてですが、特に、切診は何の目的でするのかを話しながら進めます。
手足や腹診の診断には接触診を行いますので特にそうです。
足の膝こぞう触れて足先の方に手を滑らせるのですから、
絶対、いきなりはしません。
肌に触れる前に、
ここには胃と脾のツボがあります。ここで胃や脾臓の様子を診ますと、
そして、フクラハギの側面は胆経のラインですとか、内側は、腎、肝、脾、のラインですと話しながら、
そうラインとは五臓六腑のツボをつなぐ経絡鍼灸の業界用語で言うところの「ルチュウ」というですとか、
ここで、この方は鍼は初めてとの事ですので、鍉鍼(刺さない鍼)を使用するのが良いのか?
豪鍼(刺す鍼)でも良いのかを判断します。
そして、豪鍼(刺す鍼)の話しもしますね。
この患者様の場合は、肌の調子も、気分も少し改善しましたので、鍼は豪鍼(刺す鍼)で良いと判断しました。
当然、こういう場合は「肺虚証」が多いですね。
なにをされるのか分からない。針は痛い気持ちと不安で一杯ですので。。。。
右の太淵穴に寸三-1番の銀鍼を経に従いそっと近づけ、気が至るを度として抜鍼する補法を施しました。
ここで、検脉と腹診をしながら、今の刺鍼の感想を伺います。
多数の方が、「 え。。。今、鍼をされたんですか」と問います。
「 ま~・・こんなもんです。」と答えます。
それと、腹診は肝心脾肺腎の見所を説明し、患者様にも治療開始前に自信の手で触ってもらいます。
本治法がある程度進んだ段階で、さあ、お腹のに温かみと艶が出ていますよと言って確認をしてもらいます。
6割ぐらい改善していれば、
「 へー、、鍼だけで、こんなにお腹が良くなるんですね」と言われます。
ここで、体内は37度の時に新陳代謝が上手く行くようになっている話しをします。
ここに来て鍼灸を受けてもらうのは勿論ですが、
日々の生活のなかで、食べ物や着る物に注意が必要です。
くれぐれも、お腹を冷やす食べ物や飲み物、衣服、靴下、冷房、に注意しましょう。
また、パソコン、ゲーム機は肝心脾肺腎の生気を奪いますのでほどほどにしましょう。。
などのお話しをします、
そして、この方の場合い主訴(患者様の治療の希望)とは別に、
副訴として、強度の肩こりがありましたので、
適切な標治法をほどこします。
経絡鍼灸は標治法の局所療法でも気血の調整による改善を一貫して行うものです。
その結果、
この方も、経絡鍼灸で身体が楽になり、気分も良く、お腹も温かくなりました。
また、顔も明るくなり、スッキリされています。
翌日、ご来院頂いた時のお話しです。
今日の朝の目覚めはスッキリでした。 いつもはドヨンとやっと起きるのに嘘みたいです。と・・
そして、便通も久しぶりに有りました。そして、今でも身体がぽかぽかと暖かいです。
また、肩こりをだいぶ取れたのですが。。。。
さあ~ここからが問題です。
左の首筋が、昨日治療を受けて、車で帰宅する間も「だるく痛いかった」ですと。
今日も痛いのです。ヤッパリ鍼が効きすぎたのでしょうかと、お尋ねです。
そうか、ヤッパリあの一鍼に問題ありでした。
首、肩の、ゴム粘土様の硬結に対して、治療において一瞬の判断の甘さがありました。
初心者には特に心して、気の循りを考え浅めの鍼を接触か刺しても1ミリ程度にします。
また、多くは、皮毛や肌の上にツボを求めそこを治療点としますが、
首の部はゴム粘土様の硬結がありましたので、
硬結に2ミリほど刺入し気を巡らし硬結部の邪気を抜き取る手技を施しました。
これがいけなかったのだと思います。
これが、治療過多・誤治に繋がる鍼の副作用ですね。
こうゆう場合、前は、「そうですか?鍼が効きすぎた様ですね。」で済ましていましたが、
今は、先の理由で迷惑をかけましたと素直に謝ります。
それから、その部の痛みを円鍼か、遠隔鍼、子午治療で楽にしてから、
通常の治療を施しています。
誠に、
鍼灸治療は、一鍼一創です。
たった1本の、たった1回の鍼の手技だけでもこれほどの効果と間違いを犯すのですから、
一鍼の効果は人間の体と心に影響するすばらしさと、
なおざりな治療は「ひと鍼」もできないと思います。
それは、
本治法においても、例えば脾虚証からの首の湿疹の方に治療する場合、
太白穴を補う時、正しい姿勢と正しい押手、刺手で脉状に応じた手法で補います。
このとき、脾虚が正実になる脾の気が、大宇宙から少宇宙の患者様の身体に来て、
そのツボをして気の交流がなされます様に祈りながら鍼をします。
そして、一鍼一創の生体の反応を診ます。
また、大腸経の流注の首の湿疹なら、陰経の本治法が上手くいったなら、大腸経に邪が出ますので、
これも、邪の脉状に応じ、瀉すべきは断固として瀉します。
多くは虚性の邪として処置をします。
このときも、大腸経の邪を大宇宙に返し、正実な大腸経の気を少宇宙の患者様の身体に注入します。
そんな気持ちを持って一鍼一創しています。
そのことで、
患者様と術者の快癒力が共鳴して共に喜びを感じます。
終わり。
エッセイ集・・ issei ちゃん の 経絡心療④でした。
参考までに、
柳下 登志夫 先生 経絡治療学原論上巻臨床考察‐基礎・診断編‐
表 題: 臨床考察26: 診察診断 頁:91・平成15年10月 収録 より。
治療は一鍼一創の施実毎の病態の変化に従い、それに適合した鍼灸術を施す。
我々は望聞問切の四診法を用い― 治療は、脉診を中心に、
一鍼一創の施実毎の病態の変化に従って、
それに適合した鍼灸術を進めて行くものである。
経絡治療に於ける診察は「治療方法」を得るために行われるもので、
患者の主訴・愁訴と術者の五感を働かせて得た病体の有り様とを経絡治療の体系に従って処理することによって
断定されるものである。
人の健康は経絡の平らかな働きによって保たれているが、
内傷の乱れから病を生じさせ、あるいは外邪の侵入を許してしまう。
我々は身体の動きの変化を「経絡の変動」として捉える事、
それが診察・診断・証〔治療方法〕を
決定することであり、この経絡の働きを整える目的こそ我々の治療なのである。
また、患者の質問には経絡理論的に納得出来きる答えを用意し、
病状の改善を患者の身体に齎す事である。
以上。
追伸
一日7名の方と、快癒力を共鳴し、
共に壮健の道を歩もうと、思ってる今日この頃です。
ゆっくり堂 鍼灸院
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http://you-sinkyu.ddo.jp/
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山口一誠
2011年9月19日